《第五回空華文学賞》

「六階建のR」倉多俊作著

第五回空華文学賞は、令和5年の春に募集を開始し、6月30日に締切られました。総数にして、14篇の御応募が御座いました。平均枚数は、112.71枚でした。応募作品は以下の通りです。一次選考通過作品は○を、二次選考通過作品は◎を、受賞作品は★を付してあります。受賞作は、左の画像リンクから詳細を御覧下さい。

うさぎがいた部屋一河鮎彦148枚
くすのき中村卓120枚
後悔の恋根本宗一郎76枚
イヌヤロウと野良犬山本貫太123枚
六階建のR倉多俊作139枚
この島で君と生きたい。つむり138枚
ママ、あたしの剛速球取って早川直樹148枚
level 4 地より奥深くの殺人空間へようこそ主道学149枚
詩人たちの晩餐会
あるいは (違うふたりの同じ地下室)
グミガスキー127枚
夏休みの眠れない夜に、僕らは出会った久坂裕介74枚
ゴシックサーカス近江マイコ75枚
大人の恋心設樂理沙122枚
初恋葬送柏木サツキ54枚
青い鳥をめぐる物語まちか85枚

空華文学賞も第五回を迎えることが出来ました。今回も、下読みは大坪が担当し、5段階評価で4点以上の作品7編を、二次選考に残しました。

二次選考からは、文学フリマ大阪代表の上住断靱さんにゲスト選考係を務めていただき、同人の藍崎を含め、三名により選考を進めました。

二次選考は、思うところがあり、今までの評価指標を刷新して五つの指標を設けて、おのおの10点満点で採点しました。五つとは、メッセージ性・技術力・芸術性・フェイヴァリット性・人道性です。これらの指標は、この賞独自のものであり、賞の性質を決めるものでもあります。必ずしも、万人の納得するような指標では御座いませんが、現在の当同人の価値観を表すものです。

その選考の結果、次の三作品が飛び抜けた点数で残りました。「六階建のR」「詩人たちの晩餐会 あるいは(違うふたりの同じ地下室)」「ゴシックサーカス」。これらを再読して、8月5日に三人による選考会を開きました。

三作品それぞれについて、選考係三者三様の意見が出て甲乙つけがたい選考となりましたが、選考の最後に行った5点満点の採点で、14点を集めた「六階建のR」が受賞になりました。倉多様、おめでとう御座いました。

■受賞作の感想