《第九回空華文学賞》

「猫ドアをすりぬけてくる」守宮槐著

第九回空華文学賞は、令和7年の春に募集を開始し、6月30日に締切られました。総数にして、17篇の御応募が御座いました。平均枚数は、105.59枚でした。応募作品は以下の通りです。一次選考通過作品には○を、二次選考通過作品には◎を、受賞作品には★を、それぞれ付してあります。

ハナミズキ/はなことば萩ならて114枚
これからも、ずっと、いつまでも走る金梅あのん91枚
死出の旅路藤川六十一121枚
街ガチャ山川陽実子71枚
街人里見詩情68枚
知能犯刑事竹中潮149枚
猫ドアをすりぬけてくる守宮槐101枚
密やかな卒業犀川よう125枚
αの悲劇馬場悠光82枚
きっかけはコンビニで茂垣阿学97枚
愛で紡ぐ現代架空魔術要覧 成長の章Omnialcay149枚
せっちん美佐直秀樹148枚
夏蟷螂秋吉真之介149枚
描く女明里つゆり66枚
フーリア人の死大石純平103枚
シネマのように富樫徹也80枚
「」の消失蛙鳴未明81枚

今回は、下読みは大坪命樹一人が受け持ちました。そのため旧来のごとく、癖のある選考になったかもしれませんが、下読みで5点満点中3点以下の作品を落として、残りを二次選考に残しました。

二次選考からは、いつもの藍崎万里子と新しく寄稿会員に加わった日野一歩さんを加えて、選考を進めました。指標として、提議性・技巧性・芸術性・好悪性・人道性の5指標で、残った6作品を評点し、その合計点数を評価しました。

すると、「猫ドアをすりぬけてくる」と「きっかけはコンビニで」が抜きん出たために、この二つを最終選考に掛けました。おのおのの選考係が再読し、7月19日にオンラインで最終選考会が開かれました。

討論して二つの作品だけで5点満点で評点したところ、合計点において、「猫ドアをすりぬけてくる」が10点、「きっかけはコンビニで」が9点と、僅差ではありましたが、前者の受賞に決定しました。

守宮槐さん、おめでとう御座いました!

■受賞作の感想